春の坂道

しばらく更新しない間にあっと言う間に1年！

また春がきました。

この1年はあまり大きな変化もなく粛々と目の前のことに取り組んだ1年で、そろばんも書道も、ちょっとずつ角度は鈍化しつつあるけれどまだ登り坂を上っているような実感のある日々でした。

つい最近、知り合ったばかりの人に自分の趣味について話す機会があり、ちょうど書道の稽古があった日だったので、その日に書いた作品を見せるという出来事がありました。

連綿で書かれた紫式部の歌を見た友人は「なんて書いてあるのか分からないけど、ここまできれいに書けるのはすごいことだね」と褒めてくれました。

そのあとの友人の指摘がとても印象的で、「どうしても先生のようには上手く書けない」という私に対して「もしかしたら失礼な言い方かもしれないけれど、お手本と比べると、自分の感じていることをそのまま表現できているかどうかが違うんじゃないかなあ」とひとこと。

字をいかに美しく書くかということに囚われるあまり、気づかぬうちに歌がもつ意味、行間に含まれる空気感や情緒といったものを蔑ろにしてしまっていたことに気づかせてもらった会話でした。

書道に限らず直したいくせや習慣はたくさんあるけれど、今年もこうして周りの人とのコミュニケーションを丁寧に重ねながら、少しずつでも成長していけたらいいなあ〜と思います。