大英博物館
今日は朝から青空が広がっていて、清々しい一日でした。
行き先は、この旅で2回目の大英博物館。
初めて行ったときに観た豊道春海の「敬愛」がどうしても忘れられなくて、もう一度観てきました。
84歳のときに書いたとは思えない力強さと、言葉自体がもつ優しさが重なりあっていて、全体のどっしりとした重みもすごく好きな作品。
「敬愛」は元来大乗仏教で大切にされている言葉だけど、信仰の有無に関わらずいつも心にとめておきたいと思っています。
遅めのランチは、博物館近くのFree State Coffeeで♡
ロンドンでは友人に2週間弱かけてたくさんのものを見せてもらってインプットばかりしていたので、今日は頭の中を少し整理できてよかったです。
そして、今日の午後で佐野洋子さんの『ふつうがえらい』(新潮社/2011)を読み終わりました。
たまたま読んだ新聞で紹介されていて興味を持った本でしたが、何度も読みたくなる作品で、とてもいい出会いでした。
普段私たちが使っている平易すぎる言葉のかわりに、心によりすんなり届く表現が使われていて、読んでいてとても気持ちが良かったです。
うしろについている河合隼雄さんの解説もすごく共感できる部分が多かったので、少しだけ引用。
「現代人は自分が「生き物」であることを忘れているのだ。うまくやったり、努力したりすれば何でもできる、と思いすぎている。(中略)「えらい」人を見ると、自分も同じように「えらく」なろうとする。そのことによって無理をしすぎて、「生き物」である自分を見失ってしまうのだ。」(p.p.285-286)
自分のことを過信しないように、そして、できる限り自分の思う「いい」を追求して生きていきたいと思います。